かぶれにくい!ノンジアミンカラー

ジアミンアレルギーでヘアカラーを諦めていませんか? ヘアカラーはかぶれる、しみる・・・という方にお試しいただきたいのが、頭皮と髪に優しい「ノンジアミンカラー」。

ノンジアミンカラーは、ジアミンフリー(ジアミン不使用)でありながら黒髪のカラーも白髪染めも一回の施術で綺麗に染色できる特別なヘアカラーリングです。刺激も少なく、ジアミンアレルギーの方でも安心して染められます。豊富な色味とトリートメント効果も魅力です。

近年のNBBAの調査では、女性の60%、男性の10%超がヘアカラーリングをしているそうです。サロンでも多くのお客様がヘアカラーを施術されますが、残念ながらアレルギーでかぶれてしまう方もいらっしゃいます。ヘアカラーリングのかぶれの多くはジアミン系の染料が原因です。

今回は、ヘアカラーのかぶれの原因と、かぶれにくい「ノンジアミンカラー」について詳しくご説明します。

関連コラム:ノンジアミンカラーの疑問解決Q&A

ヘアカラーのかぶれの原因とは?

ヘアカラーリング時に起きる「かぶれ」の原因は何でしょうか? かぶれまではなくても、カラーは「しみる」「刺激が痛い」という方もいらっしゃると思います。カラー剤に含まれる「過酸化水素」や「アルカリ剤」その他の原因でかぶれたり、しみたりすることもありますが、多くの場合は「酸化染料」と呼ばれる染料に含まれる「ジアミン」成分がアレルギー症状の原因です。

酸化染料は、酸化反応で発色する染料です。酸素に触れていない時は無色で、その染色過程から「酸化」染料と呼ばれています。発色した酸化染料の分子には、くっつき合って元の分子よりも大きくなるという特性があり、大きくなった染料はキューティクルの間から逃げられなくなるため、髪の内部にしっかりと色が定着します。

染毛力・定着力が高いという、ヘアカラーリング剤の染料としては優れた特性を持つ酸化染料ですが、残念なことに「パラフェニレンジアミン」や「パラトルエンジアミン」などの「ジアミン」成分が、体質や体調によってアレルギー反応を引き起こすことがあります。これまでに何回もヘアカラーを使用してかぶれなかった方も油断はできません。花粉症のようにある日突然アレルギー症状が出ることもあるのです。

一度ジアミンアレルギーと診断されてしまうと、酸化染料(ジアミン系染料)が入ったヘアカラーリング剤を使うことはできなくなります。

ヘアカラーリング剤の種類・・・かぶれるカラー剤とは?

かぶれの原因になることのある「酸化染料」ですが、全てのカラーリング剤に含まれている訳ではありません。薬事法上の分類にしたがって「医薬部外品」「化粧品」それぞれのカテゴリーのヘアカラーリング剤の種類と特徴を詳しく見てみましょう。

現在、最も広く使用されているのは、医薬部外品の「ヘアカラー(酸化染毛剤)」で、一度染まると数ヶ月色が持つ優れた染色力が特徴です。黒髪を明るくすることもでき、白髪染めから明るい髪色へのチェンジまで幅広く使用されています。色のバリエーションも多く、カラーリング剤として優れた働きを持つものの、酸化染料(ジアミン系染料)が含まれているのでジアミンアレルギーの方には使用できません。

化粧品分類には「ヘアマニキュア」や「カラートリートメント」などが含まれます。染色力は酸化染毛剤に及びませんが、酸化染料(ジアミン系染料)が含まれない、髪が傷みにくい、などの理由で利用されています。特に、自宅で手軽に染められるカラートリートメントは最近注目を浴びていますが、1回で染まらない、色が落ちやすい、色味が限定される、黒髪を明るくすることはできない、などのデメリットもあります。

医薬部外品および化粧品ヘアカラーリング剤の主な種類と特色をまとめると以下のようになります。

医薬部外品ヘアカラーリング剤

ヘアカラー(酸化染毛剤) 一般的に「ヘアカラー」というと酸化染毛剤のことを指します。ヘアダイ、おしゃれ染め、白髪染め、などとも呼ばれています。過酸化水素で髪のメラニン色素を酸化分解・脱色しながら「酸化染料」で染めるので、黒髪も明るくでき、白髪交じりの髪もキレイにそろえて染められます。発色がきれいで色の定着がよく、一度染まると2~3ヶ月と長期的に色が持ちますが、成分として含まれる酸化染料(ジアミン系染料)がかぶれの原因になることがあります。 おはぐろ式カラー(非酸化染毛剤) 髪の内側で鉄イオンと多価フェノールが反応して黒く発色します。酸化染料は含まれていませんのでジアミンアレルギーの方でも使えますが、黒色系にしか発色しない、黒髪を明るくできない、パーマとの相性が悪いなどの理由から近年はあまり製品化されていません。 ブリーチ(脱色剤、脱染剤) ヘアライトナーとも呼ばれ、黒髪の脱色や、一度ヘアカラー剤で染めた髪の脱染に使われます。過酸化水素が髪の内部の色素を酸化分解・脱色して髪色を明るくします。酸化染料・その他染料は含まれていませんので、単に髪の色を「抜く」だけで、髪を「染める」ことはできません。

化粧品ヘアカラーリング剤

ヘアマニキュア(酸性染毛料) タール系の酸性染料がイオン結合により髪の表面とやや内側に着色します。浸透剤としてベンジルアルコールやエタノール等が使われています。1回の使用で染毛が可能で、色持ちは3~4週間程度、シャンプー等で徐々に色落ちします。酸化染料不使用(ジアミンフリー)でジアミンアレルギーの方でも使用できますが、地肌につくと色が取れないため、根元を少し空けて染める必要があります。脱色成分は含まれておらず黒髪を明るくすることはできません。 カラートリートメント、カラーリンス トリートメントやリンスをベースにHC染料や塩基性染料を配合した製品です。HC染料の分子は小さく、髪の内部に浸透しやすく流れやすいという特徴があります。塩基性染料はイオン結合によって髪の表面に着色します。繰り返しの使用で徐々に髪を染め、色持ちは1〜2週間程度、シャンプー等で徐々に色落ちします。脱色成分は含まれておらず黒髪を明るくすることはできませんが、酸化染料不使用(ジアミンフリー)で、地肌についてもすぐに洗い流せば落ちます。 ヘナ、インディゴなどの天然系カラー ヘナはオレンジ、インディゴはブルーに発色する天然染料を含んでいます。これらの植物のパウダーを水に溶いてペースト状にしたものを髪に塗って染めます。天然染料だけでは色のバリエーションが少ないため、HC染料や塩基性染料、さらには酸化染料を混ぜた製品もあり、ジアミンアレルギーの方は配合成分に注意が必要です。ブリーチ作用はなく、黒髪を明るくすることはできません。 ヘアカラースプレー、ヘアマスカラ等 顔料などの着色剤が樹脂の力で髪の表面を覆うことで着色します。1回~数回のシャンプーで落ち、一時的に着色したい場合に使います。酸化染料は含まれませんが、汗や雨などで簡単に色落ちします。 銀塩カラー 硫酸銀等の銀塩(銀イオン)が配合された光で発色する製品。ヘアクリームタイプが多く、繰り返しの使用で徐々にブラウン系の色に染まります。酸化染料は含まれていませんのでジアミンアレルギーの方でも使えますが、過酸化水素を使ったヘアカラーやブリーチで緑に変色するので注意が必要です。

ノンジアミンカラーとは?

ジアミンかぶれでヘアカラーをあきらめている方に、ぜひお試しいただきたいのが「ノンジアミンカラー」です。ノンジアミンカラーは、その名の通りジアミンが含まれていないカラーリング。酸化染料不使用(=ジアミン不使用)のカラー剤を使用した特別なヘアカラーリングです。ジアミンフリーなので、ジアミンかぶれで普通のヘアカラーが出来ない方でも安心して染められます。

ジアミンフリー で「化粧品」に分類される薬剤が穏やかに作用するため刺激が少なく、頭皮に「しみないカラー」をお探しの方にもおすすめです。ヘアマニキュアと異なり、頭皮に薬液がついても取れなくなる心配がないため、白髪も根元からしっかり染められるのもメリット。髪へのダメージも少なく、カラーと同時にパーマが出来るのも特徴です。

ノンジアミンカラーに使われている染料は、市販のカラートリートメントと同じ「HC染料」や「塩基性染料」などのノンジアミン染料ですが、プロ用に成分と工程を工夫することで、染まりにくい白髪も1回の施術で染色できるようになりました。また、色素の定着力をアップさせ、市販のカラートリートメントより長期間の色持ちを可能にしています。

ただ染めるだけでなく、色も楽しみたいというご希望もお任せください。ノンジアミンカラーには、アッシュなどの寒色系の色からピンクなどの暖色系の色まで、色の種類も揃っています。専用ライトナーやブリーチを使えば明るい色も表現できます。白髪染めだけでなく、黒髪のおしゃれ染めにも対応可能。ハイライトを組み合わせれば、デザイン性の高いおしゃれカラーも実現できます。

ジアミンアレルギーの方には嬉しいジアミンフリーのノンジアミンカラーですが、酸化染料を使った通常のヘアカラーの方が、色のバリエーションが多かったり、色持ちが良かったりというメリットもあります。ノンジアミンカラーのメリットとデメリットをまとめると以下のようになります。

ノンジアミンカラーのメリット

  • ジアミンフリーでジアミンかぶれがない
  • 低アルカリで頭皮への刺激・髪へのダメージが少ない
  • 薬剤のツンとくる嫌な臭い(アンモニア臭)がない
  • 暗い色なら過酸化水素フリーの施術も可
  • 染めにくい白髪も1回の施術で染色できる
  • 根元から染色できる(頭皮についても取れる)
  • ライトナーやブリーチ使用で明るい色にも染められる
  • 寒色系から暖色系までの豊富な色バリエーション
  • 化粧品分類の薬剤でパーマと同日施術も可
  • トリートメント成分で髪の手触り・ツヤ感アップ

ノンジアミンカラーのデメリット

  • 既製色のバリエーションが少ない(調合が必要)
  • 通常のヘアカラーに比べて色持ちの期間が短い
  • 髪質によって白髪が1回の施術で十分に染まらないことがある

ノンジアミンカラー剤は、基本的には白髪も染まるカラー剤です。ただし、髪質によっては一回の施術では十分に染まらないことがあります。その場合には、染め直しをすることで色を足していきます。また、ノンジアミンカラーを綺麗に染めるには、通常のカラー以上に温度管理や時間設定などが重要となるため、経験のある美容室・美容師を選ぶことが大切です。

ノンジアミンカラーの注意点

ノンジアミンヘアカラーに使用するカラーリング剤には、「ノンジアミン」という名前の通り、「ジアミンアレルギー」の原因となる「ジアミン」は入っていません。ジアミンの代わりにヘアカラートリートメントにも使われる「HC染料」や「塩基性染料」が配合された特別なカラーリング剤を使用します。

ノンジアミンカラー用のカラーリング剤は、通常のヘアカラーに比べて低刺激で、アレルギー症状を起こす可能性は低いと考えられます。ただし、ジアミン以外の成分が原因でアレルギー反応が起きることもあり、ノンジアミンカラーだからと言って、全ての方にアレルギーや皮膚刺激が起こらないというわけではありません。

カラー剤のアレルギーというと、ジアミンアレルギーが一般的ですが、「アルカリ剤」や「過酸化水素」などでもアレルギー反応が起きる場合もあります。

通常のヘアカラーは、酸化染料とアルカリ剤を配合した「1剤」と酸化剤の「2剤」を直前に混ぜて使うものが一般的です。一般的に、1剤の「酸化染料」にはジアミンが、「アルカリ剤」にはアンモニアが含まれています。2剤の「酸化剤」には過酸化水素が使われています。

アルカリ剤は、髪の表面のキューティクルを一時的に開いて、色の成分を髪の内部へ染み込ませる作用を果たします。また、酸化剤の過酸化水素を分解して酸素を発生させます。過酸化水素の分解により発生した酸素はメラニン色素を分解して脱色させ、さらに酸化染料を酸化反応で発色させます。

ノンジアミンカラーには、「酸化染料(ジアミン)」は含まれていませんが、髪のキューティクルを開いて染料を内部に浸透させるための「アルカリ剤」は配合されています。また、明るい色を表現するためには専用のライトナーを使用しますが、このライトナーには「過酸化水素」が含まれています。

「酸化染料(ジアミン)」「アルカリ剤」「過酸化水素水」以外の成分にアレルギー反応が起きる可能性もあります。ノンジアミンカラーといっても万能ではありません。アレルギーが気になる場合は、カラーリング前に「パッチテスト」で、ご自身のアレルギーの原因を確かめる必要があります。

パッチテストとは?

パッチテストとは、かぶれなどの症状が起きないかどうかを調べる検査です。皮膚アレルギー試験とも呼ばれ、成分の異なる数種類のテスト液を使うことで、アレルギーの原因を調べることもできます。

ヘアカラーリング剤のパッチテストは、髪を染める2日前 (48時間前)に行います。パッチテストでは、腕の内側にテスト液を少量塗布し、48時間の間、異常が起きないことを確認します。ヘアカラーリングによるアレルギーは、数分から数時間後に発症することもありますが、24時間以降に強く発症する例が一般的です。

パッチテストの所用時間は10分ほどです。ヘアカラーの前に一度美容室に出かける必要がありますが、アレルギー体質の方、かぶれや刺激が気になる方には、まずはパッチテストで自分が何に反応するのか把握しておくことをお勧めします。

KANOW GROUPのノンジアミンカラー

ノンジアミンカラーは、普通のヘアカラーと薬剤の性質や染まり方が異なるため、綺麗に染めるには十分な知識と経験が必要です。KANOW GROUPでは、アレルギー対応はもちろん、より綺麗に、より扱いやすい髪を目指して、豊富な知識と経験を持ったスタイリストが責任を持って対応いたします。

ノンジアミンカラーには、頭皮と髪に優しいという利点の反面、通常のカラーに比べると色が少ないなどの制約もあります。現時点でジアミンアレルギーのない方には、頭皮への影響やご希望のスタイルをご相談しながら、ノンジアミンカラー以外のオプションも含め、最適な薬剤・施術方法を選定させていただいています。

KANOW GROUPでは、「ノンジアミンカラー」(ジアミンフリー)に加えて、香草で染める「ボタニカル香草カラー」(過酸化水素フリー)、髪を保護する「ヘアマニキュア」(ジアミン・過酸化水素・アルカリ剤フリー)、高級天然ヘナを使用した「ヘナトリートメントカラー」など、豊富なヘアカラーメニューを取り揃えております。ジアミン以外の成分にかぶれてしまう方にも最適な方法をお探しいたします。

カウンセリング、パッチテストだけでも大歓迎です。美容室・美容院での「かぶれない」「しみない」カラーをお探しの方に、頭皮と髪に優しいカラーリング方法をご提案いたします。かぶれでカラーリングを諦めていた方もぜひ一度ご相談ください。ジアミンはもちろん、ジアミン以外のアレルギーについてもお気軽にお問い合わせください。

アレルギーが気になる方は、髪を染める2日前 (48時間前)にパッチテストをお受けください。カウンセリングとパッチテストは無料です。

ノンジアミンカラーのご予約、パッチテストのご予約はウェブからも受け付けております。ご来店お待ちしております。

ノンジアミンカラー施術上の注意点
  • 全ての方にアレルギーや皮膚刺激が起こらないというわけではありません
  • ジアミン以外の成分でもアレルギーが起きる可能性がありますので、アレルギー体質の方には、髪を染める2日前 (48時間前)にパッチテスト(皮膚アレルギー試験)をお願いしています。日程には余裕を持ってご相談ください。
  • パッチテストでは、腕の内側にテスト液を塗布し、48時間経過しても異常がないことを確認します。ヘアカラーリングによるアレルギーは、数分から数時間後に発症することもありますが、24時間以降に強く発症する例が一般的です。
  • 現時点でヘアカラーリングによるアレルギー症状が出ている方の他、皮膚に何らかの異常がある方には施術をお断りする場合があります。あらかじめご了承ください。

関連投稿

# ノンジアミンカラー