ノンジアミンカラーの疑問解決Q&A

ここ数年、美容業界では「ジアミン」という言葉をよく耳にするようになりました。ヘアカラーの施術の際にも「ジアミンアレルギー」を気にされる方が増えています。サロンでも「かぶれない・しみない」カラーとして「ノンジアミンカラー 」のお問い合わせを頻繁に頂きます。

ノンジアミンカラーは、ジアミン不使用で頭皮と髪に優しい次世代ヘアカラー。ヘアカラーのかぶれに悩む方だけでなく、美容室やご自宅でファッションカラーや白髪染めをする方に全員に知っていただきたい「ノンジアミンカラー」にまつわる質問・疑問にQ&A形式でお答えします。

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Q「ジアミンとは?」

A  ジアミン(diamine)とは、化学的には炭化水素基と2個のアミノ基が結合した有機化合物の総称です。ジアミン化合物は様々な用途で使われていて「ジアミン」と名がつくからといって全てがアレルギーの原因となる訳ではありません。

ヘアカラーで問題になるのは「パラフェニレンジアミン」などのジアミン化合物で作られる酸化染料(化学染料)。美容業界で「ジアミン」というと、特にこのパラフェニレンジアミンを指すこともあります。

パラフェニレンジアミンは、過酸化水素水と混ぜると酸化して発色する物質で、黒や濃い色がよく染まり、髪の内部に定着しやすいという性質を持っています。酸化して発色することから、パラフェニレンジアミンや類似成分を配合したものは「酸化染料」と呼ばれています。

パラフェニレンジアミン以外にも化学名に「ジアミン」がつく酸化染料は多く、これらを総称して「ジアミン」と呼んだり、酸化染料全体をジアミン系染料と呼んだりと、「ジアミン」という言葉は様々な使われ方をしています。

Q「ジアミンアレルギーとは?」

A  ジアミンアレルギーとは、ジアミンが原因となって起こるアレルギー性接触皮膚炎のことです。ジアミン全てがアレルギーを引き起こす訳ではありませんが、ヘアカラー剤の代表的な成分「パラフェニレンジアミン」が、アレルギーが出やすい物質として近年問題になっています。

パラフェニレンジアミンにアレルギーがある場合、化学構造が似た他の物質にも反応することが多く、ジアミン系染料やアミノフェノールなどにも注意が必要です。代表的なものとしては「トルエン-2,5-ジアミン」「パラアミノフェノール」「メタアミノフェノール」があります。

美容業界では、ジアミン成分に限らず「酸化染料」が原因のアレルギーも全て「ジアミンアレルギー」と呼ぶこともあります。ヘアカラー、おしゃれ染め・ファッションカラー、白髪染め・グレイカラー、ヘアダイ、アルカリカラーなどは全て「酸化染料」を使った酸化染毛剤です。

ジアミンアレルギーの症状は人によって異なりますが、かぶれたり、湿疹が出たり、かゆみが出たり、肌が赤くなったり、ピリピリした痛みがあったりといった症状が一般的です。ひどくなると顔全体が腫れたり、アナフィラキシー症状を引き起こす可能性もあります。

Q「ノンジアミンカラーとは?」

A  ノンジアミンカラーとは、その名の通りジアミン不使用のヘアカラーリングです 。ジアミンの代わりにHC染料と塩基性染料を配合したプロ用ヘアカラーリングを「ノンジアミンカラー」と呼ぶことが多いのですが、美容室によって言葉の使われ方が違うのも現状です。

同じ「ノンジアミンカラー」という名前で宣伝されていても多数のメーカーから様々な薬剤が販売されていますし、美容室によって扱っているものも違います。また、ジアミンの入っていないヘアマニキュアや天然素材のヘナカラーなども、広い意味では「ノンジアミンカラー」です。

ジアミン系染料を使ったもの以外は、すべてノンジアミンカラーであるとも言えますので、ネーミングで判断するのは危険です。美容室やメニューを選ぶ際は、どんな成分が入っているのか、どんな仕上がりになるのかを確認してから施術を受けることをおすすめします。

このコラムでは、ジアミンフリーでHC染料と塩基性染料を配合した美容室・美容師専用のヘアカラーを「ノンジアミンカラー」と呼びます。

Q「ノンジアミンカラーの仕組みと特徴は?」

A  ノンジアミンカラーは「HC染料」と「塩基性染料」を染料として配合しています。HC染料の分子は小さく髪の内部に入りやすいという特徴があります。塩基性染料には、髪の表面をコーティングして、髪から抜けやすいHC染料を長く色持ちさせる効果があります。

ノンジアミンカラーにはジアミン(酸化染料)が含まれていないため、ジアミンかぶれの心配はありません。低アルカリで髪や頭皮へのダメージも最小限に抑えることができます。アンモニアの刺激臭もありません。明るい色にしない限りは「過酸化水素」を使わずにカラーをすることも可能です。トリートメント成分がベースになっているものが多く髪の感触が良くなるというメリットもあります。

反対に色味や色持ちなどの点では普通のヘアカラーに劣る点もあります。しっかりメリットとデメリットを理解した上で施術を受けることをおすすめします。

ノンジアミンカラーのメリット

  • ジアミンフリーでジアミンかぶれがない
  • 低アルカリで頭皮への刺激・髪へのダメージが少ない
  • 薬剤のツンとくる嫌な臭い(アンモニア臭)がない
  • 暗い色なら過酸化水素フリーの施術も可
  • 染めにくい白髪も1回の施術で染色できる
  • 根元から染色できる(頭皮についても取れる)
  • ライトナーやブリーチ使用で明るい色にも染められる
  • 寒色系から暖色系までの豊富な色バリエーション
  • 化粧品分類の薬剤でパーマと同日施術も可
  • トリートメント成分で髪の手触り・ツヤ感アップ

ノンジアミンカラーのデメリット

  • 既製色のバリエーションが少ない(調合が必要)
  • 通常のヘアカラーに比べて色持ちの期間が短い
  • 髪質によって白髪が1回の施術で十分に染まらないことがある

Q「黒以外の色もありますか?」

A  はい。ブラック以外の色もあります。ノンジアミンカラーには、様々な色も味・明るさのブラウンはもちろん、アッシュなどの寒色系の色からピンクなどの暖色系まで、豊富な色が揃っています。

ブラック系、ブラウン系の色味だけでなくラズベリー、バイオレット、インディゴ、オレンジなどの組み合わせによって、無限の色を再現できます。白髪染めだけでなく黒髪のおしゃれ染めもにも対応可能です。ピンクアッシュ、ミルクティー、グレージュ、ブルージュなど、流行りの色味も表現できます。

ただ、通常のヘアカラーに比べて既製品の色味が少ないのも事実です。希望の色に調合するには、美容師のセンスと技術によるところも大きいため、安心できる美容師にお任せしましょう。

Q「明るい色も染められますか?」

A  はい。ノンジアミンカラーは黒髪も白髪も明るい色にも染められます。黒髪で明るい色を表現するためには、脱色作用のある専用ライトナーやブリーチを併用して施術を行います。

単色での明るめの色はもちろん、ハイライトカラーやグラデーションカラーなどのデザインカラーにも対応可能です。白髪染めでも黒髪のおしゃれ染めでも、デザイン性の高いおしゃれカラーを実現できます。

デザインのバリエーションも高いノンジアミンカラーですが、色味の調合と同様、希望の明るさやデザインにするには、美容師のセンスと技術によるところも大きいため、安心できる美容師にお任せしましょう。

Q「白髪も1回で染まりますか?」

A  はい。通常の髪質であれば1回の施術で白髪も十分に染まります。ノンジアミンカラーは、HC染料と塩基性染料を使いながらも、成分と工程を工夫することで、白髪も1回の施術でしっかりと染められるよう改良が重ねられています。通常のヘアカラーでも染まりにくい髪など、ノンジアミンカラーでも1回では完全に染められない場合は、染め直しをして色を足していきます。

ノンジアミンカラーは自然な仕上がりが特徴です。初めて染める方も違和感のない自然な仕上がりになります。髪の芯まで真っ黒に染めた感じにはなりませんのでカウンセリングで仕上がりイメージをしっかり相談しましょう。アレルギーがない方には普通のヘアカラーの施術が向いている場合もあります。

ネット上では、ノンジアミンカラーは染まりが悪いというコメントも見かけますが、美容室によって扱っている薬剤の種類も異なりますし、綺麗に染めるにはコツがいるのも事実です。人によって「染まっている」イメージのレベルも違うでしょう。失敗しないためにはノンジアミンカラーに力をいれている美容室・美容師を選びましょう。

Q「色持ちはどれくらいですか?」

A  美容師が施術するノンジアミンカラーの色持ちは3〜4週間ほどです。3週間が過ぎた頃から少しずつ退色して、元の髪色に戻っていきます。通常のヘアカラーと違って徐々に色が抜けていくのはデメリットではあるものの、逆に、自然に退色するので境目がはっきりした「プリン」状態にはなりにくく、根元の白髪も目立ちにくいとも言えます。

なお、ノンジアミンカラーの特性上、染めてから3日間くらいは多少の色落ちがします。真っ白なタオルは避けて、汚れの目立ちにくいものを使ってください。枕カバーに色が付くこともありますので、タオルを敷くなどの対策をお願いします。染めた当日は少し濃いめの色味にして退色も楽しみましょう。

Q「ヘアカラーとの違いは?」

A  ヘアカラー(酸化染毛剤)は、しっかり染まって2〜3ヶ月ほど色合いが持続します。仕上がりは、髪の芯までしっかり染まり、一度黒く染めた部分はずっと黒いままです。髪が伸びてくると色の段差ができるので、綺麗な状態を保つには1~2カ月ごとに染め直す必要があります。

ノンジアミンカラーは、自然な染まり方が特徴で、3週間を過ぎたあたりから少しずつ退色して元の髪色に戻っていきます。染めた部分の色が少しずつ薄くなっていくので、新しく伸びてきた部分との境目が目立たたず、不自然な差が出ることはありません。

アレルギーがなく、染めた髪色を長持ちさせたい方、白髪をしっかり染めたい方などにはヘアカラーがおすすめかもしれません。反対にジアミンかぶれが心配な方、施術中の刺激臭が気なる方、染まりと色持ちを少し妥協してでも髪のダメージを抑えたい方などはノンジアミンカラーを検討してみてください。

Q「ヘアマニキュアとの違いは?」

A  ヘアマニキュア(酸性染毛料)は、タール系の酸性染料を髪の表面付近にコーティングして着色させるものです。色持ちは3~4週間程度で、シャンプー等で徐々に色落ちします。白髪は自然な感じに色がつきますが、脱色成分はないので黒髪はほんのりニュアンスが変わる程度。

コーティング効果で髪のハリ・ツヤ感アップも見込めるヘアマニキュアですが、地肌につくと色が取れないため、根元を少し空けて染める必要があり、白髪染めにはこの性質がネックになります。

ノンジアミンカラーは、地肌についてもシャンプーで洗い流すことができます。また専用ライトナーやブリーチとの併用で明るい色にすることもでき、色味も豊富です。白髪染めで根元からしっかり塗布したい方、色を楽しみたい方などはノンジアミンカラーがおすすめです。

Q「市販のカラートリートメントとの違いは?」

A  HC染料と塩基性染料を使った「ノンジアミンカラー」は、ドラッグストアや通販などで「カラートリートメント」として売られているものの仲間です。ただし、プロ用のノンジアミンカラーと家庭用のカラートリートメントには、やはり仕上がりに差があります。

市販のカラートリートメントは、1回だけでは白髪は染まりません。色持ちは1〜2週間程度です。最初の数日は連続で使用することで徐々に色を濃くしていき、その後は週に1〜2回使い続けることで色持ちさせるものが一般的です。染め上がりの色も、しっかり色が入るという感じではありません。色味も少なく、ブラック、ダークブラウン、ライトブラウンの3種類が一般的です。

ノンジアミンカラーは、同じHC染料+塩基性染料を使いながらも成分と工程を工夫することで、白髪も1回でしっかり染まり、3週間~1ヶ月ほど色持ちするように改良されています。ブラック・ブラウンだけでなく寒色系から暖色系まで色味も豊富に揃っています。

Q「パッチテストは必要ですか?」

A  アレルギー体質の方、かぶれや刺激が気になる方には、施術の2日前にパッチテストを受けることをおすすめします。

パッチテスト(皮膚アレルギー試験)とは、かぶれなどのアレルギー症状が起きないかどうかを調べる検査です。成分の異なる数種類のテスト液を使うことで、アレルギーの原因を調べることもできます。

ノンジアミンカラーにジアミンは入っていませんので、ジアミンアレルギーの方も安心して使えます。ただ、これまで問題なくヘアカラーを使っていた方でも、ある日突然、ヘアカラーの染料によるアレルギー反応を起こすことがあります。また、ジアミン以外のアルカリや過酸化水素(明るい色にする場合)などが原因で頭皮がかぶれたりしみたりするケースもあります。

パッチテストでは、腕の内側にテスト液を少量塗布し、48時間の間、異常が起きないことを確認します。ヘアカラーリングによるアレルギーは、24時間以降に強く発症する例が一般的です。パッチテストの所要時間は10分ほどです。

Q「アレルギーがなくてもノンジアミンカラーがおすすめ?」

A  ノンジアミンカラーは、ジアミンかぶれで困っている方だけでなく、カラーのダメージが気になる方にもおすすめの髪と地肌に優しいヘアカラーです。トリートメント成分がベースになっていて、使うほどにツヤツヤ・サラサラの手触りが得られます。

ただし、ノンジアミンカラーにはデメリットもあります。現在アレルギーがなく、どうしてもこの色にしたいというご希望がある場合などには、やはり綺麗にしっかり染まる通常のアルカリカラーがおすすめです。反対に、染まり具合や色味は多少妥協してでも長い目で見て頭皮と髪をいたわりたいという方にはノンジアミンカラーをおすすめします。

最近ではあえてノンジアミンカラーを選択される方も多くなってきています。仕上がりイメージや優先順位を美容師に伝えて、最適のカラーリング方法を提案してもらいましょう。

Q「AGNOS GROUPのノンジアミンカラーとは?」

現在では各メーカーから様々な「ノンジアミンカラー」の材料が販売されています。AGNOS GROUPでは日々研究をして、より良いものを取り入れています。

以前のノンジアミンカラーは髪質によって白髪が染まりにくいということもありましたが、現在使用している薬剤は色味が濃く、ほとんどの方の髪はしっかり染まります。染める時の工程が複雑で時間がかかっていた所要時間も、今では通常のカラーとの差が10分程度になっています。

薬剤や工程も日々改良がされているものの、ノンジアミンカラーを綺麗に染めるには、まだまだ通常のカラー以上に技術と経験が必要というのも現状です。ノンジアミンカラーをお考えなら、ぜひ経験豊富なAGNOS GROUPのスタイリストにお任せください。

カウンセリングとパッチテストは無料です。髪質によって一度で染まりが悪い場合は無料で染め直しもいたします。ぜひお気軽に一度ご相談ください。

 

ノンジアミンカラー施術上の注意点
  • 全ての方にアレルギーや皮膚刺激が起こらないというわけではありません。
  • ジアミン以外の成分でもアレルギーが起きる可能性があります。アレルギー体質の方には、髪を染める2日前 (48時間前)にパッチテスト(皮膚アレルギー試験)をお願いしています。日程には余裕を持ってご相談ください。
  • パッチテストでは、腕の内側にテスト液を塗布し、48時間経過しても異常がないことを確認します。ヘアカラーリングによるアレルギーは、数分から数時間後に発症することもありますが、24時間以降に強く発症する例が一般的です。
  • 現時点でヘアカラーリングによるアレルギー症状が出ている方の他、皮膚に何らかの異常がある方には施術をお断りする場合があります。あらかじめご了承ください。

 

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